やさいの森
毎年やさいの森にはいろんな人が来ては帰っていく。
やさいを作ることに興味がある人ばかりではなく、何かを探していたり、何かを求めていたり。
見ず知らずの人が同じ屋根の下で共同生活。
朝食前にやさいの収穫作業、畑の管理作業。
地元で取れた米を玄米で食べる。
自分たちで食事を作る。
年齢も様々、思いも様々な人たちが一時交わり、また離れる。
前向きになれる新しい思いを手にしたり。
違う世界があることに気づいたり。
鎹 (かすがい)
材木と材木をつなぎ合わせる金具のこと。
そういう場所になるという願いをこめて、やさいの森の宿舎はかすがい荘と名付けられた。
八ヶ岳の裾野にあり、自然に囲まれ、条件が合えば、佐久平に広がる雲海を見下ろせる。
採れるやさいはJAS認定付きの有機栽培で育てられている。
味の良さは、多方で評判を得ている。
その所以は、作る人の精神とここの環境の良さだと感じる。
オーナーの石川さんは、なかなか濃い経歴を持った方で、
新規就農者の優遇がほとんどない時代に新規就農された。
大きな準備資金がない中で、支援金の無い新規就農はとても難しいこと。
人とのご縁でここまで来れたとおっしゃる。
しかし、それ以上に石川さんとの縁で導かれた人は多いと思う。
私もその1人。
石川さんは、今後の展開として、
農業の基盤を固め、
農業以外の事ができる時間を増やし、
ずっと構想してきた”人の受け入れ”
”自然と共に生きる”という方向を今以上に強めていきたいと話していた。
全ての人が、ここに来て答えを見つけられるわけではないが、
ここに来て次の一歩を見つけることはできると思う。
農業は反自然な行為だが、共生は可能だと思う。
戻りたいわけではないが、昔の人がそうであったように。
マインドオブジアースが目指す、エンバイロメンタリストの育成。
これが近いうちにやさいの森で行われることと思います。
自然を観察する力、バランスを感じ取るセンス。
それから問題を解決していく。
持続する仕組みを創る。
2016年の夏、私は初めてやさいの森に来ました。
次の年も夏からお世話に。
夏のズッキーニ畑
人参畑の草取り
いんげんのトンネル
その他書ききれませんが、全てが新鮮で、バランスの崩れた体と心を整えてくれる自然のリズム。
それは私にとって最も重要な要素だったと、後から思います。
また、ここで一緒に働く仲間たちと語り合ったことや、楽しんだ思い出は間違いなく今の自分に生きています。
ついこの前、約1年ぶりにやさいの森へ行ってきました。
恒例になった忘年会へ参加するためです。
2泊3日の忘年会。
前年3人から今年は8人に増え、さらに地元の人や農家仲間も。
賑やかであっという間の閉幕でした。
石川さんは都合が合えばフィリピンへ来てくれる予定です。
石川さんに限らず、やさいの森での出会いが着実に活動の力になっています。
Salamat po(ありがとうございます)